大断面集成材の使用

梁の断面図
[ 梁の断面図 ]
 新事務所が建つ土地は準防火地域であるため防火上厳しい基準があります。このため周辺は鉄筋コンクリートの建物が多く、コンビニなど木造建築物であっても木材を石膏ボードで覆い木が見えない構造となる場合が多いです。

 新事務所は訪れる人に木材の良さを普及宣伝することも目的としているため、建築基準法に適合し、なお且つ木材を内外から見ることができる大断面集成材の燃えしろ設計を採用して建築しました。

 木材は燃えても表面が焦げると炭化層ができ、内側への酸素の供給が絶たれるので燃えにくくなります。このため、断面を大きくすると内部温度は発火点以下に抑えられ、表面が燃えても内部の燃えない部分で強度が保てるよう断面を大きくとる構造にすると建築基準法に適合する防火性能が認められます。

 この構造を大断面集成材の燃えしろ設計といいます。新事務所はこの工法を採用し木造の準耐火構造で建築しました。この結果、大都市札幌の中心街で木の梁や柱の表面を見ることができる象徴的な建物となりました。

 札幌のような建築基準法の厳しい規制がある大都市において木造の建物を建てることにより都市における木造建築の普及も目指しています。

  • 2階事務室の天井梁画像
     [ 2階事務室の天井梁画像 ]